「It’s OK」と「That’s OK」の違いは?

英語学習
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「OK」―OKじゃないかも?

日本人が英語を話す際、日本語としてもなじみのある「オーケー」を結構な頻度で使います。シンプルな単語ですが、実は言い回しによって表現の幅を広げられる言葉でもあります。

まず、“OK”という語は英語では「オウケイ」のように発音します。より日本語的な「オッケー」でも前後の文脈から通じないことはないですが、なるべく小さな「」は入れない方がいいでしょう。

OK」の意味は日本語でも英語でもほぼ同じです。ただし、ちょっと考える感じで「オーウケーイ・・・」とゆっくり言われた場合は、すぐに同意できずためらっている様子を表すことがあります。この場合は、「OK」と聞こえたからといって早とちりしないように注意しましょう。

*調子の悪い時計を修理したいという場面

自分:How much would it cost? (修理費はどれぐらいになりますか?)

時計屋:Probably around 400$. (大体400$ぐらいですかね)

自分:Oh…OK… (え?そんなにかかっちゃうんだ・・・どうしようかな)

使い分けの基本パターン

単語一つでも意味が通じる「OK」ですが、これを文にするともう少し複雑なニュアンスも伝えることができます。ここで考えたいのが、記事のタイトルにもなっているIt’s OK.」と「That’s OK.」の使い分けです。

この表現に関しては、ネイティブの中にも「ほとんど同じだからどっちを使ってもいい」と言う人もいます。とはいえ、個人差もありますが無意識にある程度の使い分けはしています。これらをよく使う状況は次の二つです。

  • こちらに影響のあった不手際について相手が謝っている際の返答
  • セールスなど何かのオファーを断る際の返答

「It’s OK」をよく使う場面

まず、相手の謝罪に対する返答としての使い方で、この場合は主に「It’s OK.」が使われます。例えば、次のようなやり取りが考えられます。

*ホテルで設備に問題が起きたため、途中で部屋を移らないといけなくなったという場面

ホテル:We sincerely apologise for the inconveniences caused. (ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません)

自分:It’s OK. At least you kindly upgraded our room. (まあ仕方ないです。一応部屋もアップグレードしてもらえましたし)

*家に来た友人が謝ってお皿を落とし割ってしまったという場面

友人:Oh no… I’m so sorry. (本当にごめんなさい)

自分:It’s OK. I do that all the time. (気にしないで。私もいつもやらかしてるから)

上の例からも分かるように、相手の不手際は認めた上で「気にしていませんよ」「大丈夫ですよ」「仕方ないですね」といった気持ちを表すために使われます。

「That’s OK」をよく使う場面

次にオファーを断る目的での使い方ですが、こちらは主に「That’s OK.」が使われます。次のようなやり取りが考えられます。

*キャンペーンの呼び込みをしている場面

セールス:Hi, we are having a great promotion for new membership! Do you have a few minutes to fill out the form? (とてもお得な新規会員登録キャンペーン中です!今少しだけお時間ありますか?)

自分:That’s OK, thanks. (あ、大丈夫ですので。どうも)

意味合いとしては「結構です」「大丈夫です」「間に合ってます」「あまり興味ないので」のどれでも当てはまるようなニュアンスです。断るというと「ノー」を使って“No, thank you. (要りません)”という決まり文句が頭に浮かびがちですが、日本語と同様、否定形を使わずに断る意味の表現を使いこなせると便利です。これも「OK」という語が入っているから肯定の返事だ、と勘違いしないように注意しましょう。

先に述べたように、厳密な使い分けはされていないものの、一般的にはこうした大まかな区別があると覚えておけばよいでしょう。ちなみに、マレーシアやシンガポールでは、上に挙げた例と正反対の使い方をしている人も少なくありません。どちらが間違いというわけではなく、地元においてそれぞれどのような意味で受け取られるかを踏まえて使い分けができれば、よりスムーズなコミュニケーションが取れるはずです。

シンプルな表現を使いこなそう

このように、簡単な「オーケー」という語であっても少し使い分けを意識すれば表現の幅がグッと広がります。普段の生活で使うフレーズについては、語彙の多さや文法の複雑さよりも、基本的な単語をベースにしたシンプルな表現をいかに使いこなすか=ニュアンスを使い分けるかが大切だと覚えておきましょう。

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