【慣用句】「雨模様=雨が降っている」ではない?

Raining on the stone pavement 慣用句
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「雨模様」の意味

誰かが外を見て「今日は雨模様だな」と言った時、それは本来 次のどちらの意味でしょうか?

A. すでに少し雨が降っている、または降ったりやんだりしている様子
B. もうすぐ雨が降り出しそうな様子

正解はBです。

「え、Aじゃないの?」と思われた方も少なくないと思いますが、それもそのはず。文化庁が行っている「国語に関する世論調査」によると、今から約10年以上前となる2010年の時点で、「雨模様」を雨が降っている』という意味で使う人の割合が、本来の『雨が降り出しそうだ』という意味で使っている人を上回っているという結果が出ています。

新しい用法も定着しつつある

最近は国語辞典でも、本来の意味に加えて「現に雨が降っている」という意味も新しい用法として記載されるようになってきました。世間一般でのこうした意味合いの変化を受けて、放送で使う言葉に関しては厳しいチェックが入るNHKでも「すでに雨が降っている状態」を表す用法での使用を認めているとのこと。ただし、どちらの意味にも解釈できてしまうことから天気予報での使用は避けているようです。(参考:「雨模様になる」は正しい?―NHK放送文化研究所)

言葉というものは、時代と共に本来の意味が失われたり変化したりすることも決して珍しくはありません。変化し始めの頃には「誤用だ」「日本語が乱れている」などと指摘されていても、やがてその“誤用”の意味で解釈する人が大半を占めるようになると、どこかの時点でそれが本来の意味にとって代わるようになります。「貴様」や「お前」という現代では目上の人に決して使わない表現も、はるか昔の時代においてはれっきとした敬語だったというのもその一例ですね。

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